稚拙の意味と使い方・類語と例文

「稚拙」の意味

「稚拙」は「ちせつ」と読みます。稚拙は、未熟で未発達であるという意味です。使われる場面としては幅が広く、文章の書き方や表現方法。あるいはスポーツにおいて技術的な能力が未発達な選手に対して使われることもあります。

稚拙という言葉には本来はあまり大きな悪意は込められていません。むしろ「稚拙である」と評された場合も、それは前向きに受け取るべきものです。しかし、最近ではやや違う使い方をされるケースもあり、よく前後の内容を理解した上でニュアンスを掴み取る必要があると言えます。

ビジネス文書やフォーマルな場でのスピーチ等で「稚拙」を使う場合は叱咤激励の意味である事がよく読み手、聞き手に伝わるよう配慮が必要となるでしょう。

「稚拙」の使い方

Ａ選手の稚拙な守備によって相手チームに大量得点を許してしまった。

野球等のテレビ中継で、解説者が多く使う表現ですね。本来は優秀な選手がちょっとした油断、気の緩みによってエラーをしてしまった場合に叱責の意味も込めて使われる事が多いようです。

稚拙には「稚拙美」という慣用句もあります。これは、幼稚で未発達だが、むしろそこに純朴さを感じるという褒め言葉です。主に絵画や文章などに使われます。似たような意味に「荒削り」という言葉もあります。どちらも未熟だが可能性の片鱗を感じるという意味で共通していますね。

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「稚拙」の例文

・あまりにも稚拙な文章だったため担当の編集者から全ての書き直しを指示されてしまった。
・稚拙な攻撃により大きなチャンスを逃してしまった。
・まだまだ完成度は低いが、稚拙美を感じる作品に対し審査員は高い評価を下した。
・主役の稚拙な演技によりドラマの視聴率が低迷している。

「稚拙」の類語と応用・例文

・彼はあまりにも下手すぎるので監督に交代を申し入れた。
・未発達の選手が出場できるような大会ではない。
・荒削りだが大きな可能性を感じる作風である。
・幼稚な技法をいくら使っても高い評価は得られない。
・拙い言葉使いだが気持ちの強さは伝わってくる。